リウマチとは?症状や特徴を解説
リウマチは、主に関節に炎症を起こすことで症状が現れる疾患で、正式には「関節リウマチ」と呼ばれます。
以下に、関節リウマチの主な特徴と症状について説明します。
リウマチの特徴
リウマチは、体の免疫システムが正常な細胞や組織を攻撃する結果として発症する、自己免疫性の疾患です。
リウマチによる炎症は慢性的で、未治療の場合、関節の変形や機能の低下を引き起こすことがあります。
また、リウマチは女性に多く見られる疾患で、特に中高年の女性に発症するケースが多いです。
早期発見・早期治療が重要であり、治療を進めることで関節の変形や症状の進行を遅らせることが可能です。
主な症状
関節の痛み
手の関節や足の関節など、体のさまざまな関節で痛みが発生します。
初期の段階では特に朝起きたときの関節のこわばりが目立つことが多いです。
関節の腫れ
関節の周囲が赤くなり、腫れて温かく感じることがあります。
関節の変形
進行すると関節が変形することがあり、手や足の指が曲がってしまうことがあります。
疲れやだるさ
全身的な疲れやだるさ、微熱などの症状が現れることもあります。
発症の原因
リウマチの具体的な原因は明確には分かっていませんが、遺伝的要因、環境要因、ホルモンのバランスなどが関与していると考えられています。
また、一部の遺伝的マーカーがリウマチのリスクを高めることが示されています。
ただ、それが原因というわけではなく、遺伝的要因が存在する人でも、環境的な要因や他のリスク要因と組み合わさった時に疾患が発症すると考えられています。
発症する人の傾向
年齢
関節リウマチはどの年齢でも発症する可能性がありますが、中高年に発症することが多いです。
性別
女性は男性よりもリウマチを発症するリスクが高いとされています。
家族歴
リウマチの家族歴がある人は、リウマチを発症するリスクが高くなる可能性があります。
喫煙
喫煙は関節リウマチのリスクを高めるとされています。
特に、遺伝的なリスクを持つ人々において、喫煙はリウマチの発症リスクをさらに増加させる可能性があると考えられています。
環境的要因
ある種の感染症や環境要因がリウマチの発症リスクを高める可能性があるとの研究結果もあります。
肥満
体重が増加することで、リウマチのリスクが高まる可能性があるとも考えられています。
リウマチは障害年金を申請できます
リウマチの影響で仕事や生活に困難が出たら、障害年金の申請が可能です。
関節リウマチの初診時に国民年金の加入者であれば「障害基礎年金」、勤務中で厚生年金の加入者なら「障害厚生年金」になります。
障害基礎年金は1~2級、一方、障害厚生年金は1~3級の障害者に支給されます。
ただし、この等級は身体障害者手帳のものとは違うので、混同しないよう注意が必要です。
障害の程度 | 障害の状態 |
1級 | 1.一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの 2.四肢の機能に相当程度の障害を残すもの |
2級 | 1.一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの 2.四肢に機能障害を残すもの |
3級 | 一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの |
用を全く廃したものとは?
日常生活の動作が「完全に一人で行えない」またはそれに類する状況を指します。
機能に相当程度の障害を残すものとは?
日常の動作の大部分が「単独で完全に不可能な状態」または日常の活動の大半が「一人で行えるがかなり困難な状態」を指します。
機能障害を残すもの
日常生活の動作の中で、部分的に「単独で絶対に不可能な状態」や大部分が「独力で行うのが少し困難な状態」を示しています。
障害年金認定基準
障害の程度は、以下のカテゴリに分けられます。
「上肢の障害」、「下肢の障害」、「体幹や脊柱の機能障害」、そして「肢体全体の機能障害」です。
関節リウマチ患者は、多くの場合、上下の肢に広範囲な症状が出ることが一般的で、このような状況では、上肢や下肢の障害基準を別々に認定するのではなく、「肢体全体の機能障害」として一括で評価されます。
そのうえで、関節の可動性、筋力、器用さ、動作の速度、持続力を考慮し、日常の動作能力に基づいて身体機能全体を総合的に判断します。
ただし、特定の状態で関節の可動性に基づく評価が不適切な場合(例:末梢神経の損傷が原因で関節を動かす筋肉が麻痺しているケース)、筋力や器用さ、動作の速度、持続力を基にして、日常生活の動作能力から判断されることもあります。